「育休明け即転勤」カネカのパタハラ問題に【母子家庭育ちが思うこと】

ネットを見てるとカネカのパタハラ問題が気になったので、母子家庭で育った身として、いろいろ思うところがあったので書いてみることにしました。

私は母子家庭育ちです。父親の顔は覚えてません。私の母はちゃんと私を大学まで入れてくれました。とても感謝しています。と同時にシングルマザーのしんどさを目の前で見てきました。

現在は妻と子どもに恵まれ、私が父親という立場になりますが、初めて両親が揃った家庭というものを体験しています。

今回のカネカ社の「育休明けに即転勤」については、「仮想母子家庭」を作ってしまうのでぜひ改善してほしいと思います。誰のためにもならないし、何にも良いことないと思います。

リアル母子家庭はほんと大変なんです。世の中には仕方ない事情で母子家庭になるケースがありますが、会社の辞令ごときで単身赴任で残された家族(たいてい母と子ども)が仮想母子家庭になってしまうのは避けるべきです。

リアル母子家庭に比べて仮想母子家庭は経済的には楽だと思います。しかし、子育てにはお金には換算できない日々の苦労があります。また、子どもへ与える影響が実は心配です。

カネカの「パタハラ」炎上の経緯【「パピ_育休5月復帰」さんのツイート】

ご主人が育児休暇をとっていた奥様のツイッターでのつぶやき

信じられない。
夫、育休明け2日目で上司に呼ばれ、来月付で関西転勤と。先週社宅から建てたばかりの新居に引越したばかり、上の息子はやっと入った保育園の慣らし保育2週目で、下の子は来月入園決まっていて、同時に私は都内の正社員の仕事に復帰予定。何もかもあり得ない。— パピ_育休5月復帰 (@papico2016) 2019年4月23日

パピ_育休5月復帰 さんのツイートより

住宅ローン返済が始まる今月に夫無職になるなんてまったく想定外だった。
私来月仕事復帰だけど、子どもたち私の扶養に入れなきゃいけないな。他にもたぶんやる事山積み。
男性育休とって見せしめにされた夫は何も悪くないから、夫婦協力してやっていくしかない。— パピ_育休5月復帰 (@papico2016) 2019年4月26日

パピ_育休5月復帰 さんのツイートより

改めて決意
夫日系一部上場企業で育休とったら明けて2日で関西に転勤内示、私の復職まで2週間、2歳と0歳は4月に転園入園できたばかり、新居に引越して10日後のこと。
いろいろかけ合い、有給も取らせてもらえず、結局昨日で退職、夫は今日から専業主夫になりました。

私産後4か月で家族4人を支えます— パピ_育休5月復帰 (@papico2016) 2019年6月1日

パピ_育休5月復帰 さんのツイートより

ご主人さま

  • 子ども生まれました!
  • 父ですが育休とらせてもらいます!
  • 実は念願のマイホームに引っ越しました!
  • 育休から復帰しました!

上司さま

  • 来月付けで転勤決まったよー

パタハラって

パタハラとは、パタニティ・ハラスメントの略です。パタニティとは、Paternity(父性)の意味。男性社員の育児休業制度等の利用に関して、上司・同僚からのいやがらせを指します。

具体的には、育児休業取得を拒んだり、育児休業取得を理由に降格させるなどといった行為が典型です。

引用: 人事のミカタ

「パタハラ」という言葉は知らなかったのですが、上のわかりやすい解説の通り嫌がらせですね。上司からの嫌がらせというと代表的なのは「パワハラ」ですかね。

私は、「パタハラ」はまだ受けたことはないですが、「パワハラ」を受けていたことはあります。

このような嫌がらせは企業にとってまったく良いことないです。今回のカネカ社の件はわかりやすく株価がダウン。

嫌がらせってなんで起こるのだろうか?

カネカ社のキャッチコピーは「#カガクでネガイをカナエル会社」。今回は従業員とその家族の願いが叶わなかったわけです。嫌がらせってなんで起こるんでしょうか?

私が思う嫌がらせの原因のひとつは「妬み」だと思います。

仕事で成果が出る、自分も妻も健康、子どもさずかり、すくすくと成長!というのを端から見てる上司に妬まれた、かどうかはわかりませんが、、、

私が受けたパワハラの原因は概ね「妬み」でした。

そもそも転勤って何か良いことあるのか? 【あくまで想像】

転勤のメリット

  • これまでとは違った仕事ができるぞ!
  • 会社への忠誠心を示せるぞ!
  • 新たな居住環境で新たな体験ができるぞ!

転勤のデメリット

  • 不動産⇢マイホーム買ったばかりなのに住めない!
  • 転園、転校⇢せっかく仲良くなったのに!
  • 夫婦共働きの場合、相手方がやめたくなくても仕事をやめないといけない⇢仕事やめたくないのに!
  • 単身赴任⇢育児を母1人でしないといけない

父親が単身赴任になったら、母親のほうは「仮想母子家庭」

様々な理由で仕方がなく母子家庭になるケースはあると思います。今回の「パタハラ」による転勤辞令の場合、マイホームがあるということなので、旦那様の単身赴任になる可能性が高かったと推測すると、そんなたかだか上司の嫌がらせごときで、子育てが大変になったり、子どもの成長に悪影響を及ぼすのはだめでしょう。

父親が単身赴任になったら、母親のほうは仮想母子家庭になりますよ。

リアルな母子家庭はほんとしんどいんです。母親の肉体的な負担はすごいですし、精神的ストレスも。その矛先がまれに子どもに向けられたりします。夫がいたら矛先が夫に向けられるので子どもは安全です。

私は、大人になってというか家族を持ってから、考え方が偏りがちだったり、極端だったり、完璧主義であることがよくわかりました。

両親揃っていたら、父親の言ってることに疑問を感じたら母親のところに聞きに行く。これが自然な感じなのだと自分で家族を持って初めてわかりました。これなら考え方の許容範囲が広がる。この子に比べると私は許容範囲はとても狭かったのだと思う。とても偏っていた。

わざわざ家族が離れて暮らすことはないです。

こんなことしてると破綻する(すでに破綻してる?!)

いまどき転勤せずとも、リモートで仕事を進めたり、リモートでできにくいことがあれば出張ベースでなんとかするとか。いざ転勤もしくは転勤するかも的な心配していると結婚やら子育てを想像するのがおっくうになる。少子高齢化がますます進む。

転勤制度に違法性はないのだろうけど、本人の意思やらタイミングやらは考慮してあげないと。転勤に従えないから特に辞めたくもない今の仕事を辞めないといけないのはだめでしょう。「人生100年時代、2000万円が不足(日本経済新聞 電子版)」とか言われてるけど、次世代増えないと益々やばくなるのは間違いないわけで。

まとめ

今回のカネカ社の育休直後の転勤辞令による「パタハラ」問題について思うことは、育休から復帰してもそのあとに子育てしていく期間のほうがめちゃくちゃ長いのにも関わらず「育休終わったし転勤できるっしょ?」というナンセンスな事態なわけで(そりゃ炎上するわ)

私は地方の零細企業に勤めているので転勤の可能性はいまのところないとはいえ、今後もし自分が転勤(特に単身赴任)しないといけな状況になった場合は、会社を辞めると思います。家族と一緒に暮らして、体が健康であればきっとなんとかなる。

母子家庭で育った身からすると、両親がいる環境で子どもが育つというのはこんなにも違うのかと驚くことが多いので、やっぱり家族は一緒に暮らすの良いです。

カネカ社もこれを機会にたてまえだけでなく、ほんとに子育て世代の「ネガイをカナエル会社」になってほしいですね。せめてこれからは。

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